Vol.14 あらためて当院のニキビ治療について
2023年09月08日NEW
当院のニキビ治療は、既存の薬剤を使用せずに独自に開発した外科的治療(マイクロ排膿)とビタミンC,Aを併用したスキンケアで対応し高い治癒率が得られています。このことはVOL.12当院のニキビ治療に関する論文で説明しました。
今回、RFエネルギーをマイクロニードリングで皮脂腺に直接照射してダメージを与え皮脂分泌を抑制する治療を併用することにしましたのでご紹介します。
図のようにマイクロニードルを皮膚に刺入し、水平方向に2段にRFエネルギーを照射します。RFエネルギーの出力は毛細血管を焼灼し出血を起こさない程度に設定します。脂肪を分泌する皮脂腺はホクロなどの充実性腫瘍とはちがい、腺組織なので柔らかくもろいためこの出力でダメージを受けることが想定されます。皮脂腺がダメージを受けると皮脂分泌は抑制されてニキビの発生が抑えられます。(現在はトレチノインの外用で皮脂分泌をコントロールしていますが、この治療との併用でより容易に皮脂分泌をコントロールできる様になると思われます)。ただし、この処置はあらかじめマイクロ排膿で皮膚内のコメドや膿を除去しておく必要があります。そうしないと、それらは障害物や異物となりRFエネルギーの作用を弱めてしまうからです。
マイクロ排膿とRF照射マイクロニードリングとの併用でニキビ(尋常性ざ瘡)の根治性について新たな展望が開け、ニキビの患者さんにとっては朗報になるものと確信しています。